2015年7月31日金曜日

第22回べてるまつりin浦河


みなさまは、北海道の浦河という町をご存知でしょうか?帯広空港から車で約2時間のところにあり、太平洋に面していて、襟裳岬まで約50キロ。サラブレッドの育成と日高昆布で有名な人口約13千人の町です。この浦河町に毎年日本全国から人々が押し寄せる2日間があります。それが、昨年22回目を迎えた『べてるまつりin浦河』なのです。「べてるまつり」の「べてる」とは  1984年に設立された北海道浦河町にある精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点の総称として「べてる」と呼ばれています。その活動には、社会福祉法人浦河べてるの家、有限会社福祉ショップべてるなどがあります。このべてるの取り組みとして有名なのが『当事者研究』と呼ばれているものです。この『当事者研究』というのは、自分の抱えている病気や障害の苦労を仲間に話すことで問題を外在化させ、仲間と一緒に見つめ直すことで、困りごとや苦労のサイクルが見えてきて、自分でコントロールできるようになっていくというものなのです。べてるの家には『三度の飯よりミーティング』『弱さを絆に』などちょっとユニークな理念がたくさんありますが、そのなかに、『勝手に治すな自分の病気』というのがあるのです。勝手に治っていくのではなく、みんなで回復していくという時の、その回復には、勝手に治ったのとは違う強さのようなものがあるというのです。べてるの家は今でも毎日何かが起き、問題がいっぱいだそうです。でもそれぞれの苦労も「それで順調!」と受け入れて、笑ってしまう明るさが、べてるの家の今を支えているとも言われています。ゆるりとしていて、でも力強い不思議な空気には何か未知の可能性があるように感じます。みなさんもぜひこの不思議な空気を味わいに、浦河町を訪れてみてください。そして、もし行かれた際には「カフェ ぶらぶら」で「幻聴パフェ」をぜひ召し上がっていただきたいです。

とてもおいしいですよ。

7月 コンサート一泊旅行

 7月の23日、23日に大宮に一泊旅行に行きました1日目は「山内恵介のコンサ-ト」に行きました。最初は観客の多さに利用者のみなさんも驚かれていた様子でしたが、開園して少しすると会場の雰囲気にもだんだん慣れてきて、後半からは口ずさみながらコンサ-トを楽しまれる利用者の方もいらっしゃいました。昼食は、会場付近のホテルで優雅なランチを召し上がられています。夕食は、宿泊先である飯能のホテルでコンサートの余韻に浸りつつ中華バイキングを楽しみました。

 2日目は、「サイボクハム」「川越小江戸」2ヶ所に行きました。

サイボクハムでは施設内を散策して周りました。川越小江戸では、情緒あふれる町並みを歩きながら楽しまれています。昼食は、時計台の近くの和食店でカキフライやメンチカツの定食を召し上がられていました。帰る際に、みなさんお土産を買われていました。

最後にあきる野市にある「みつばちファ-ム」に立ち寄り、
シフォンケ-キやみかんジュ-スを飲んで帰園しました。

  この2日間を通して、普段とは違う利用者の皆さんの笑顔をたくさん見ることができました。みなさんの表情から楽しい一泊旅行だったのではないかと思いました。また次回、このような機会がありました参加させて頂きたいと思います。

ありがとうございました。

2015年7月1日水曜日

勤続10年を迎えて


 八王子平和の家に入職し、10年が経過しました。私は事務スタッフとして、採用して頂きましたが、最初の3ヶ月間は支援スタッフとして働きました。当時の副施設長より「事務をする上で現場を知っておいたほうがいいよ」と。

 初日に1丁目(八王子平和の家では生活場所を“丁目”と呼んでいる)に入らせて頂き、元気よく「おはようございます」と挨拶すると、部屋から出てきた利用者の方にいきなり平手打ちの挨拶。何が起きたのかわからず、しばらく呆然。
お風呂の支援では、多くの利用者の背中を流す機会を得る事ができ、名前を覚える良い練習にもなりましたし、利用者の皆さんの個性の豊かさに毎日が発見の日々。
また、先輩からは様々な事を教えて頂き、「福祉」を少しずつ体で覚えていくような感覚でした。毎日ほんの少しずつですが、私という存在を認めて頂き、挨拶を交わしたり、お願いごとを依頼されようになりました。初日に私を平手打ちした利用者の方からは、朝丁目支援に入ると「コーヒーカード」を渡されるようになりました。私をスタッフとして認めて頂いたのだと思い、嬉しく思ったのを今でも思い出されます。おそらく初日は新しいスタッフが来るので不安だったのではないかと。

 3ヵ月後、事務配属となり、約10年間会計業務を中心に仕事をさせて頂いております。会計以外にも、防火管理者や安全運転管理者、20周年記念式典等やらせて頂き、現在に至っております。

ある時、法人役員の方から「伊勢谷君が考える事務からみる福祉とは何ですか。」と聞かれ、返答に戸惑った事がありました。あらためて考えると、「事務からみる福祉」「現場からみる福祉」も見方は違うと思いますが、目的は同じだと思います。私はその目的が、利用者自身が「幸せ」だと感じる事だと考えます。一人ひとり幸せの捉え方は違うと思いますが、「私の事を真剣に考えてくれるスタッフがいる」と感じるかどうかではないかと思います。今年の八王子平和の家のスローガンは「いま、わたしにできること」です。今私にできることを一生懸命やっていこうと思います。みずき福祉会の理念が少しでも社会に広がればと思います。