2015年7月1日水曜日

勤続10年を迎えて


 八王子平和の家に入職し、10年が経過しました。私は事務スタッフとして、採用して頂きましたが、最初の3ヶ月間は支援スタッフとして働きました。当時の副施設長より「事務をする上で現場を知っておいたほうがいいよ」と。

 初日に1丁目(八王子平和の家では生活場所を“丁目”と呼んでいる)に入らせて頂き、元気よく「おはようございます」と挨拶すると、部屋から出てきた利用者の方にいきなり平手打ちの挨拶。何が起きたのかわからず、しばらく呆然。
お風呂の支援では、多くの利用者の背中を流す機会を得る事ができ、名前を覚える良い練習にもなりましたし、利用者の皆さんの個性の豊かさに毎日が発見の日々。
また、先輩からは様々な事を教えて頂き、「福祉」を少しずつ体で覚えていくような感覚でした。毎日ほんの少しずつですが、私という存在を認めて頂き、挨拶を交わしたり、お願いごとを依頼されようになりました。初日に私を平手打ちした利用者の方からは、朝丁目支援に入ると「コーヒーカード」を渡されるようになりました。私をスタッフとして認めて頂いたのだと思い、嬉しく思ったのを今でも思い出されます。おそらく初日は新しいスタッフが来るので不安だったのではないかと。

 3ヵ月後、事務配属となり、約10年間会計業務を中心に仕事をさせて頂いております。会計以外にも、防火管理者や安全運転管理者、20周年記念式典等やらせて頂き、現在に至っております。

ある時、法人役員の方から「伊勢谷君が考える事務からみる福祉とは何ですか。」と聞かれ、返答に戸惑った事がありました。あらためて考えると、「事務からみる福祉」「現場からみる福祉」も見方は違うと思いますが、目的は同じだと思います。私はその目的が、利用者自身が「幸せ」だと感じる事だと考えます。一人ひとり幸せの捉え方は違うと思いますが、「私の事を真剣に考えてくれるスタッフがいる」と感じるかどうかではないかと思います。今年の八王子平和の家のスローガンは「いま、わたしにできること」です。今私にできることを一生懸命やっていこうと思います。みずき福祉会の理念が少しでも社会に広がればと思います。

 
 

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